「近接」とは何か
近接とは、関連する要素を近くに置き、関連しない要素を離すというデザインの基本原則です。人は、物理的に近い要素を「同じグループ」として認識します。この性質を活かして情報を整理するのが近接の考え方です。
近くにあるものは仲間。離れているものは別のもの。人間の脳は自然にそう判断します。
なぜ近接が大事なのか
情報が整理されていないデザインは、読み手に「どこから読めばいいの?」「この情報とこの情報は関係あるの?」という迷いを与えます。近接を意識するだけで、こうした迷いが激減します。
近接ができていないデザインの特徴
- すべての要素が等間隔に並んでいて、グループがわからない
- 関連する情報が離れた場所にある
- 関係ない情報が近くに置かれている
近接の実践テクニック
1. まず情報を「グループ分け」する
デザインに入る前に、扱う情報を紙に書き出して「どれとどれが仲間か」を整理しましょう。名刺なら「名前・肩書き」「連絡先」「会社情報」のように分けられます。
2. グループ内の余白を狭く、グループ間の余白を広くする
余白の差でグループを表現します。目安として、グループ間の余白はグループ内の余白の2倍以上にするとはっきり区別できます。
余白が均等 8px 8px 余白にメリハリ 4px 20px グループ内は狭く(4px)、グループ間は広く(20px)で情報のまとまりが一目でわかる
3. 「線」ではなく「余白」で区切る
初心者は情報を区切るために罫線を引きがちですが、余白で区切るほうがすっきりします。罫線は「余白だけでは区別がつかない場合の最終手段」と考えましょう。
近接のBefore / After
Before
山田 太郎
営業部 マネージャー
090-1234-5678
taro@example.com
東京都渋谷区1-2-3
After
山田 太郎
営業部 マネージャー
090-1234-5678
taro@example.com
東京都渋谷区1-2-3
現場でよくある失敗
デザナビでは「なぜ失敗するのか」も大切にしています。近接でよくある失敗パターンを知っておきましょう。
- グループが多すぎる:5つ以上のグループがあると、逆に整理されていない印象になります。3〜4グループに収めるのが理想です。
- 余白の差が小さすぎる:グループ内とグループ間の余白の差が微妙だと、近接の効果が出ません。迷ったら大胆に差をつけましょう。
まとめ
近接のルールはシンプル。「仲間は近く、他人は遠く」。これだけで情報がグッと読みやすくなります。
次は2つ目の原則「整列」を学んでいきましょう。近接でグループ化した情報を、さらに「揃える」ことで、デザインの完成度が一段上がります。
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